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何を読んでいるの? NHK「女子アナウンサー」の本棚(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース

尽きることのない「信仰」の問い

 中学生のとき、図書カードに自分の名前が残るのが嬉しくて図書館通いが始まり、小説に親しむようになりました。

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 NHKに入局してからは報道番組を担当。そこは文学好きを公言できない雰囲気がありましたが、小説は読み続けていました。私にとって心に残ったり、何か考えるきっかけとなったりするのはいつも文学だったからです。

 『沈黙』は高校生のときに読みました。私の父は成人してから自らの意志でクリスチャンになり、牧師になりました。そのため私は生まれたときからキリスト教を強制されていました。

 日曜日に教会に行くのはもちろん、食事の前には必ずお祈りをし、質素な生活でした。住んでいたのはせまい団地で、自分の部屋も机も持つことはできませんでした。

 自分の意思とは関係なく強いられるキリスト教は時に苦痛でもあり、心から神への信仰を持つには至りませんでした。

 『沈黙』は、日本に潜入したポルトガル人の司祭ロドリゴが、拷問に苦しむ日本の信徒たちのために棄教する話ですが、それによって遠藤さんが照射しようとしたのは、日本人にとってキリスト教とは何か、神は存在するのかということです。

 災害が多い今日、簡単に答えが出るものではなく、私もいまだに考え続けています。

天才に降りかかる悲劇

 選べないということでは才能も同じです。持って生まれた才能で天才ともてはやされる人もいれば、成績不振に苦しむ人もいる。

 『アルジャーノンに花束を』のチャーリイは、32歳になっても幼児なみの知能しか持っていない。

 その彼が手術と治療によって知能を向上させ天才になるが、自ら試みた実験によって得た結論「人為的に誘発された知能は、その増大量に比例する速度で低下する」通りに、自分もまたすぐに低知能に戻ってしまう。

 ちなみに「アルジャーノン」はチャーリイが実験に用いたねずみの名前です。

 一方『博士の愛した数式』の博士は優秀な数学者でしたが、事故のため記憶が80分しかもたなくなってしまう。その80分も次第に短くなっていき、とうとう施設に入れられ、そこで死を迎える。

 この2冊はNHKに入ってから、ほぼ同時期に読みました。悲劇的な話なのに思わず笑ってしまうところが多々あり、必死にやっていることが他人には何処か可笑しく映る。でもその必死な瞬間にこそ真実があるのではないかと思いました。

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April 25, 2020 at 09:01AM
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