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葬儀や供養… 遺言書、どう書く? お寺で実践する「終活テク」(産経新聞) - Yahoo!ニュース

 自ら人生の終わりに備える「終活」がブームになる中、寺院で生前の意思を残す書面を作成したり、葬儀や供養の相談をしたりする試みが広がっている。日頃から死に寄り添っている寺院では、自分の死後についてタブーなしで話しやすいという。寺では「死と向き合うことで、残りの人生をより良く生きるきっかけにしてほしい」としている。(上岡由美)

【写真】「ゆいごん白書」の作成に取り組む参加者

 ■ゆいごん白書

 近鉄信貴山口(しぎさんぐち)駅から急な坂道を5分も歩けば、「日蓮宗光要山本照寺」(大阪府八尾市)がある。その境内の一角で1月中旬、人生の最期をどのように迎えたいかを家族に書き残すための講座が開かれ、府内外から30~70代の男女約20人が集まった。

 本堂見学を終えた後、参加者が約2時間かけて熱心に取り組んでいたのは、終活のためのチェックシート「ゆいごん白書」への書き込みだ。入院した場合の資産管理や延命医療の希望の有無、スマートフォンやパソコンに残るデジタル遺品の処理、ペットの預け先など、家族に伝えておくべき項目にチェックマークを入れるだけで完成させた。

 「お葬式に来てほしい人には、年賀状に印をつけておくといいですね」「葬儀社への生前予約をしておくといいでしょう」

 優しく参加者に語りかけたのは、この講座を企画した三田村英宗住職(48)の妻、浩子さん(46)。先代住職の突然死をきっかけに終活の必要性を痛感した浩子さんは昨年、ゆいごん白書の使い方を説明する認定講師となり、終活のサポートを行っている。

 八尾市内から参加した女性(72)は「亡くなったお父ちゃんは、どんなことしてほしかったのかなあと、今でも時々思いますね。だから自分が子供たちに残したい言葉や葬儀のイメージなどはしっかり伝えておきたい。来て良かったです」と話した。

 また、講座終了後には三田村住職が登壇し、お通夜や葬儀、戒名について解説した。最近は核家族化で寺離れが進み、地域とのつながりが希薄になったために「家の宗派が分からない」ことも増え、葬儀の最中に「お経が違う」と親戚から怒られるケースもあるという。「終活が寺院に足を運んでもらうきっかけになれば」と話した。

 ■もしバナゲーム

 「あなたがもし余命半年だとしたらどうしますか」

 「浄土宗應典院(おうてんいん)」(大阪市天王寺区)で毎月第3火曜日に開催している「おてら終活カフェ」。今年1月の回は、人生の最期にどうありたいかを考える「もしバナゲーム」を行った。

 参加者の手元には「大切な人とお別れをする」「家で最期を迎える」「お金の問題を整理しておく」など、死の間際に人が重要視する項目が書かれたカードが配られた。カードを選んで、もしもを想定して答えることで、自分自身と向き合うことができるという。

 まるでカード遊びを楽しんでいるような和気あいあいとした雰囲気。参加者の年齢層も30代から70代までと幅広い。終了後に集めたアンケートには「暗くなりがちなお話だが、明るく縁起でもない話ができてとてもよかった」(40代)▽「いろんな考え方を聞かせていただき幅が広がった」(50代)などと声が寄せられた。

 望ましい死に方を探る終活がブームになっているとはいえ、死に関して話すことに抵抗感がある人も多い。そんな中、「お寺はもともと死生観を語る場。死をイメージすることを口に出してもとがめられない雰囲気があり、みなさん安心して語り合える」と話すのは終活カフェで講師を務めた上級終活カウンセラーの熊川サワコさん(55)だ。

 また、秋田光彦(こうげん)住職(64)も「終活の相談は本来のお寺の役割です。僧侶も終活について対話を重ねていく中で、今までの仏教の教化ではない、新たな関係性が生まれつつあることにも手ごたえを感じます」と話している。

 ■おてら終活カフェ

 應典院は平成30年7月から「おてら終活プロジェクト」をはじめ、誰でも無料で参加できるおてら終活カフェなどを開催。昨年3月には終活センター「ともいき堂」を完成させ活動の拠点としている。

 終活は、お葬式や遺品処理をどうするのかといった実務的な課題と、生き様や死に様など宗教的、哲学的な問題について深く考える機会だ。同院職員の齋藤佳津子さん(53)は、「その両方にバランス良く触れていくことができるのがお寺の終活」と強調する。

 今年3月28日~4月11日には「おてら終活花まつり」を企画。宗派を超えて僧侶約3人が集まり、葬儀や供養に関する相談にのる「お寺よろず相談室」を開くほか、参加者が葬儀会社や遺族にふんしてお葬式を体験する「おとむらいシアター」など工夫を凝らしたプログラムを用意した。

 「死を縁起でもないものと避けないで、自分が生きていくこと、死んでいくことをきちんと考えると、自分にとって本当に大事なことが見えてくるはず」と齋藤さん。終活は生きることの尊さに気づく場へと変わりつつある。

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February 23, 2020 at 05:40AM
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