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ビブリオバトル 「読んで語る」が社会を豊かに - 読売新聞

 読書の楽しさを分かち合える貴重な取り組みと言えるだろう。

 人前で推薦する本の魅力を語り、最も読みたくなった本を全員の投票で決める。そんな書評合戦が「ビブリオバトル」だ。

 先月、高校生の全国大会が開かれた。埼玉県の高校生、印南舞さんは手話通訳士を描いた小説を取り上げ、「障害をテーマにした作品と聞くと、どんなイメージを抱くでしょうか」と語りかけた。

 5分間の本の紹介が終わると、2~3分間の質疑応答に移る。全ての発表が終わった後に聴衆も含めた参加者全員で投票を行う。印南さんの紹介した本が最多票を集め、「チャンプ本」となった。

 参加者は、発表者を通して意外な本と出会う。本の紹介を聞きながら、発表者の思いや人柄に触れていく。ビブリオバトルは、本と人、人と人とを結びつけるところに醍醐だいご味がある。

 中学生や大学生の大会も行われている。地域のコミュニティーセンターなどでは、40歳以上限定といったイベントも見られる。取り上げる本を恋愛小説やマンガ本に限定する催しも可能だ。

 様々な形で、本のテーマやジャンルを自由に選べるところも魅力の一つだろう。

 ビブリオバトルは、学校が指定する課題図書とは異なり、自分が面白く感じ、他の人にとっても面白いであろう本を推薦するところに特徴がある。自発的に本を探す過程で読書の幅は広がる。

 若者の本離れが指摘されている。ビブリオバトルを通じて、本に親しむ機会が増えるといい。

 本の面白さを他の人に理解してもらうには、まず、作品に込められた著者の思いをくみ取るなど、深い読解力が求められる。加えて、作品の魅力を分かりやすく伝える表現力も必要となる。

 読解力や表現力の涵養かんようは、日本の学校教育の課題とされてきた。ビブリオバトルの手法を授業に取り入れている学校も少なくない。子供たちが主体的に学ぶ手がかりになることが期待される。

 人前で説明するために入念に準備し、説得力のある言葉でスピーチした経験は、社会に出てから、取引先に新商品などを提案する場面でも役立つのではないか。

 元々このゲームは工学研究者の谷口忠大氏が考案した。本探しを通じて知識を楽しく研究仲間で共有することが目的だった。

 職場の同僚や友人同士で気軽にビブリオバトルを楽しめれば、豊かな時間が広がろう。

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February 16, 2020 at 03:00AM
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