米 マイクロソフトが日本のゲーム大手 スクウェア・エニックス・ホールディングスの買収を2019年時点で検討していたことが、米連邦取引委員会(FTC)がマイクロソフトを相手取って起こした反トラスト法(独占禁止法)訴訟の関連文書から明らかになった。
米政府は、マイクロソフトが「コール オブ デューティ」などのゲームタイトルを抱える米 アクティビジョン・ブリザードを690億ドル(約9兆9540億円)で買収する計画を阻止するために提訴。同文書は裁判資料として提出されたもので、マイクロソフトが セガと米バンジーの買収も検討していたことが分かった。
新作「ファイナルファンタジー16」を含むスクエニのゲームタイトルの多くは、マイクロソフトのゲーム機「Xbox」の主要なライバルである ソニーグループの「プレイステーション」に独占供給されている。スクエニは21年、複数の買い手候補が同社に関心を示しているとの報道を巡り、「当社内にて、社全体もしくは一部事業の売却に関して検討している事実はなく、そのような提案を第三者から受けた事実もない」とコメントしていた。
しかしマイクロソフトの内部資料は、同社がスクエニを視野に入れていたことを示している。
19年時点のメモはマイクロソフトのゲームのサブスクリプションサービスと次期Xbox機に言及。「スクウェア・エニックスを買収すれば、『Xboxゲームパス』の成長を加速させ、『プロジェクト・スカーレット』を成功に導く貴重なコンテンツ資産を提供するだろう」と指摘した。モバイル分野やアジアでもプラスになり得るとした。
同訴訟の過去の書類は、バンジーとセガも買収ターゲットだったことを示した。マイクロソフトはゲームパスやパソコンおよびゲーム機の同社エコシステムに顧客を引き付けるのに、両社のゲームがどのように寄与し得るか検討したという。ソニーは22年、人気タイトル「デスティニー」を抱えるバンジーを36億ドルで買収することを合意した。
マイクロソフトがもっと過去にスクエニに目を向けたことはあった。マイクロソフトが01年にリリースされた初代Xboxの開発に取り組んでいたころ、同社幹部はスクエニの前身企業の幹部と面会するため日本を訪れていた。価格が低過ぎるとバンカーが指摘したことで協議は決裂したと、ブルームバーグは以前 報じていた。
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原題: Microsoft Eyed Buying Square Enix, Sega and Bungie, Docs Show(抜粋)
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