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現実コースをバーチャル変換。Zwift対抗サイクリングソフト「RGT Cycling」 - AV Watch

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バーチャルサイクリングソフト「RGT Cycling」を試す

コロナ禍で人気が高まっているインドアサイクリング。なかでも世界中のユーザーとバーチャル空間でサイクリングできる「Zwift」は、ここ数年で大幅にユーザー数を拡大したようだ。かくいう筆者も毎日のようにZwiftを楽しみつつ、健康維持に役立てている。と、そんなところへ、Zwift対抗とでも言うべきバーチャルサイクリングソフト「RGT Cycling」を、フィットネスデバイスメーカーのWahooが買収したというニュースが4月27日に飛び込んできた。

Wahooはインドアサイクリング向けのスマートサイクルトレーナーであるKICKRシリーズで知られ、当然ながらZwiftにも対応している。そんななかで競合となるRGT Cyclingを傘下に置くというのは、端から見ていてもなんだかハラハラする感じ……。なのだが、それより気になるのはこのRGT Cyclingがどんなバーチャルサイクリングソフトなのか、だろう。てなわけで、さっそく試してみることにした。

RGT Cyclingを体験するのに必要な準備と機材

RGT Cyclingは、Wahooが提供するサブスクリプションサービス「Wahoo X」に含まれている、オンラインで世界中のユーザーと走れる3D CGベースのバーチャルサイクリングソフトだ。もともと同社は「Wahoo SYSTM」というトレーニングサービスを展開しており、それとセットにして、買収したRGT Cyclingを「Wahoo X」という新たな枠組みに取り込んだ。なので、Wahoo Xに有償登録することで2つのサービスが使い放題になる。

「Wahoo X」という新たなサブスクで、「RGT Cycling」と「Wahoo SYSTM」の2つのサービスが利用できる

料金は月額14.99ドル(1ドル130円換算で約1,950円)、もしくは年額120ドル(同約1万5,600円)。年額払いは1カ月当たりに換算すると約1,300円だ。Zwiftは今のところ月額1,650円(年額払いはなし)で、月額料金で比較すると円安のせいもあってWahoo Xの方が高くなってしまうが、年額だと少し安価になる。2つのサービスが使えることを考えれば割安とも言えるだろう(Zwiftはサイクリングだけでなくランニングにも対応するので、その意味ではサービス数は同等とも言えるが)。

Wahoo Xは無料でも利用できる。RGT Cyclingについては機能やコンテンツ(走行可能なコースなど)が制限されるとはいえ、サブスク料金を支払うことなく使い続けられるのはありがたいところ。また、有料登録する前に、最初の14日間だけ全機能を利用できる無料体験も可能なので、とりあえずフルに試してから続けるかどうか決めるのもアリだ。

有料会員登録したときと同等の機能を14日間無料体験可能

本体アプリの対応プラットフォームはWindows、macOS、Android、iOS、iPadOS、Apple TV(第4世代以降)。さらに、本体アプリの操作を他のデバイスから行なえるようにするコンパニオンアプリ「RGT Remote」もAndroidとiOS(iPadOS)向けに提供されている。OSを問わず使えるカバー範囲の広さはZwiftと同様で、PC環境において求められる推奨スペックもZwiftと大きくは変わらないようだ。

RGT Remote

それ以外に必要な機材は、BluetoothやANT+で接続可能なインドアバイクや自転車用のセンサー。最低限、(スマートではない)サイクルトレーナーに乗せた自転車と、スピードセンサーとケイデンスセンサーがあれば始められる。RGT Cycling内で行なわれるレースイベントのなかには、スピードセンサーとケイデンスセンサーによる仮想的なパワー値しか得られない環境からの参加を許可しないものもあるため、理想的にはやはりKICKRシリーズのようなスマートサイクルトレーナー(パワーメーター)を用意したい。

スマートサイクルトレーナーがあるとベスト。Zwiftをすでにプレーしているならすぐに試せる

鍵はMAGIC ROADか。長く楽しめる魅力あるコンテンツがほしい

サブスク料金はまあまあリーズナブル。なのに完成度はきちんと高い正統派3D CGバーチャルサイクリングソフトということで、RGT CyclingはZwift対抗として今最もポテンシャルの高いサービスのように思う。アイテムをゲットして一時的にパワーアップしたりするようなゲームらしい要素も排除していて、ストイックに走りたいサイクリスト向け、というイメージが強いのも個性と言えるだろう。

ただ、Zwiftの細かな不満点を解消しているのはいいとしても、それ以外の風景の活気のなさなど、バーチャル空間を走るのが楽しみに感じる要素が少ないのは、長く使い続けることが重要なフィットネスサービスとしては大きな課題だ。ユーザー数はまだZwiftには及ばないため、イベント開催数も少なく、毎日続けるモチベーションにつながりにくそうなのも気になる。

鍵となるのはMAGIC ROADだろうか。ノイズデータがあっても走行時に違和感のないよう変換するといった改善は欲しいが、自治体や大会組織などとのコラボレーションで他のサービスにない「リアルさ」を打ち出すなど、この機能を活かしたコンテンツをユーザーにわかりやすく提案できれば、Zwiftを脅かす存在になるかもしれない。バーチャルサイクリングという狭い分野で一強の状態が続いてしまうと、料金の大幅な値上げにつながるなど、長い目で見てユーザーの不利益が生まれる可能性もある。その意味でも、Zwiftの良きライバルとなるよう今後の成長に期待したい。

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