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エプソン製プリンターには「一定期間使用後に動作を停止するプログラム」が隠れており「修理する権利」に逆行しているという指摘 - GIGAZINE(ギガジン)

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修理する権利を取り扱うメディア・Fight to Repairが、エプソン製インクジェットプリンターの一部機種には「製品の長期使用によりハードウェアが動作しなくなる」というプログラムが搭載されており、これは消費者に修理の自由を与える「修理する権利」に反していると指摘しています。

Citing Danger of “Ink Spills” Epson Programs End of Life for Some Printers
https://fighttorepair.substack.com/p/citing-danger-of-ink-spills-epson

エプソン製インクジェットプリンターを長年使用した場合、耐用年数が経過して内部の廃インク吸収パッドの吸収量が限界に近づいており、交換または修理が必要だというメッセージがプリンターに表示されて動作しなくなる場合があります。

廃インク吸収パッドは印刷の際に余ったインクを集める部品です。この部品は時間の経過とともに摩耗し、インクがこぼれてしまうことがあるとのことで、そうなるとプリンター内部に異常をきたし、物的損害を引き起こす可能性があります。

by BwDraco

通常の使い方であれば廃インク吸収パッドの寿命が来るよりも先に他の部品が摩耗するか、ユーザーが買い替えを検討するほどの年数が経過するものですが、一部のユーザーは他の部品よりも先に廃インク吸収パッドの寿命が訪れ、たとえ他の部品が正常に動作していても上記のようなエラーメッセージが表示されるとのこと。

エラーメッセージが表示された後にユーザーがとれる選択肢は限られており、メッセージに従い交換又は修理を行うか、エプソンの「Ink Pads Reset Utility」などのソフトウェアを使用してカウンターをリセットするかのいずれかを行う必要があります。ただし、Ink Pads Reset Utilityを使用できるのは「一度きり」であり、再度エラーメッセージが表示されるまでの期間も短くなるそうです。

by HS You

安全上の問題からこのような設計になっているものの、Fight to Repairは「たった1つの部品が耐用年数に達しただけで他は問題のない製品を手放させるのは、電子廃棄物をまん延させ、顧客に高価かつ必要のないアップグレードを強要している」と指摘。

さらに廃インク吸収パッドが限界に達する可能性があるという問題を、購入前のユーザーに目立つ形で示していないという点にも問題があるとしています。ミシガン大学法学部の教授で、「修理する権利」の著者であるAaron Perzanowski氏は「たとえライセンスやウェブサイトに何らかの文言が埋め込まれていたとしても、このようなソフトウェアの時限爆弾ともいえるシステムは、消費者の合理的な期待に反します。連邦取引委員会法と州レベルの消費者保護法の下で、不公正または欺瞞(ぎまん)的な慣行と見なされる可能性は十分にあると思います」と述べました。

ハーバード大学の国際法教授Jonathan Zittrain氏は「プリンターがしばらくすると勝手に壊れるのは、『製品を買ったつもりが、本当はサービスを借りていた』という素晴らしい例です」と指摘。ただし、耐用年数により動作するプログラムが違法であるかもしれないという考えには難色を示ました。Zittrain氏は「こうした慣行をより明確に規則化することは消費者の利益になります」と述べ、たとえ安全上必要なことであっても、仕様についてはっきりと消費者に示すべきだという見方を示しました。

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